日本移民学会について

学会長からのメッセージ

2020-2021年度会長 坂口満宏

2020年度

 このたび2020-2021年度会長に選出されました坂口満宏でございます。浅香前会長の後を引き継ぎ、日本移民学会の更なる発展のために精一杯尽力したいと存じます。

 2020年6月20・21日に東京大学(駒場)で予定されていました第30回大会は、新型コロナウイルス感染防止の観点から、翌年度への延期を余儀なくされました。大会シンポジウムなどの企画は順延となりましたが、早くから自由論題報告にむけて準備してきた会員の成果を棚上げしておくわけにはいきません。希望者に限ってではありますが、自由論題報告の要旨を学会ホームページに掲載し、コメントを求めるという新たな方法でその成果を公表することとなりました。

 また2020年12月に予定されている第5回冬季研究大会につきましては、新型コロナウイルスの感染を防止する立場から、オンラインを活用した実施方法を検討しております。  

 2021年6月刊行予定の『移民研究年報』第27号では、その特集テーマを「危機の時代の移民研究」とし、人類社会の危機に直面するなかの移民研究の役割や課題を探るという観点から、「危機の時代」における移民現象を対象とした論稿を募集する予定です。

このように新たな学会役員の取り組み、ならびに学会創立30周年にして10代目となる会長の船出は、異例尽くしとなっております。

 日本移民学会は1991年に発足しました。発足当時の時代背景を振りかえってみますと、1989年には、ベルリンの壁崩壊とともに冷戦が終わり、東西ドイツが統一されました。1991年に「欧州連合」(EU)が誕生しました。北米では第2次世界大戦期の日系アメリカ人、カナダ人への強制移動と収容に対する謝罪と補償を求める運動(リドレス)が進展し、1988年にアメリカ、カナダ両政府による公式謝罪と個人補償がなされました。日本では1990年に出入国管理法が改正され、「血」のつながりを根拠に日系ブラジル人らを「定住者」として受入れるという政策が始まりました。

 こうした歴史的な転換期のさなかにあって、発足間もない日本移民学会に集まった人びとの間には、「国民国家」という枠組みが消滅するのではないかという淡い期待とともに、かかる歴史的転換をもたらしたグローバルな人の動きについて、その歴史的淵源を明らかにしていこうという思いがあったように思います。しかし9.11同時多発テロ以降、アメリカの単独行動主義が強まり、リーマン・ショック後はヨーロッパにおいてもポピュリズムによる排外主義が台頭してきました。30年たっても日本では日系人の多くは「雇用の調節弁」とみなされ、経済情勢によって翻弄されるという立場に置かれています。

 日本移民学会において大会企画や自由論題報告のテーマが多様化してきたのも、この30年間の世界情勢の推移を反映しているからにほかなりません。そこに新型コロナウイルスの出現です。新型コロナウイルスは、1980年代から拡大を続けてきたグローバルな人の動きを止めました。その影響が今後どのような形で現れるのかは分かりませんが、学会活動においても新たな取り組み方が求められており、すでにその一端は始まっております。

 こうした認識のもと、学会理事、各種委員会のスタッフ、それに私ども四役(会長、菅(七戸)美弥副会長、河原典史副会長、李 里花事務局長)は、会員の皆様とともに、新たな学会活動の創造に向けて力を尽くしてまいります。共同研究やワークショップの再開、学術奨励賞、ホームページの充実などを進めていきますので、皆様の建設的なご意見やご要望、貢献をお待ちしています。

理事会・各委員会体制

2020年度

日本移民学会会則

日本移民学会会則

会員数

386人(2021年3月23日現在)


日本移民学会ロゴマークについて

ロゴ

日本移民学会の英訳「the Japanese Association for Migration Studies」の頭文字を構成しています。曲線による全体的なつながりは、移民・移住がもたらす様々な課題や問題を表すと同時に、多様な分野にわたる研究活動を行っている本学会の特徴を意味しています。
 また「j」は本学会員を象徴し、「AMS」の部分は「人々」がお互いに手を合わせている姿をイメージ化したものです。さらに、三つの丸点は「衣・食・住」の三要素を示しています。
 テーマカラーは「青」と「赤」。移住のためにわたってくる「海」と研究者たちの「情熱」をそれぞれに象徴しています。
 有機的に広がっていくこのロゴタイプは、日本移民学会が未来に向けて発展していくことを願い、その期待を込めてデザインしています。
(デザイン:金ミンコン、監修:正木賢一)

事務局・事務支局

《事務局》(本会全体に関する事項)

〒192-0393 
東京都八王子市東中野742-1
中央大学総合政策学部 李里花研究室気付
日本移民学会事務局
E-mail: imingakkai@gmail.com

《事務支局》(入退会、会費の納入、名簿登録事項の変更などの諸手続き)

〒602-8048 京都市上京区下立売通小川東入ル西大路町146
中西印刷(株)学会部 内
日本移民学会事務支局
E-mail: jams@nacos.com